羽衣ララを語りたい

先日、スター☆トゥインクルプリキュアが最終回を迎えました。
個人的に歴代プリキュアの中でもトップに位置する面白さで非常に思い出深い作品でした。
そんな中でも特に「羽衣ララ」と言うキャラクターには非常に心動かされました。
あまりに好き過ぎて感極まってしまったので、この場で羽衣ララと言う人物について気の向くままにお話してきたいと思います。
スタプリ完走済みの前提で書くのでその点は留意ください。
 
 
 
 
羽衣ララはまずシンプルに可愛いです。
オヨオヨルンルン言ってて可愛い。
2桁の計算すらできなかったり、まどかが人間関係に悩んでいるコトに気付きもせずに真横で「おにぎりおいしいルン!」などと頭の悪そうな発言をしてしまうポンコツさが可愛い。
変身シーンがあさとくて可愛い。
そもそも顔が可愛い。
 
…のですが、今回お話したいのはそんなコトではないのです。
ララが歩んできたこの1年間がいかに偉大であったかと言うコトを綴っていくのがここでの主旨となります。
と言うワケで本題に入ります。
 
 
 
ララがひかると出会った時、ララはプリキュアを探す調査の最中でした。
まずここで頭に入れておきたいララが成人したばかりと言うコトです。
ララの故郷である「惑星サマーン」では13歳で成人となり、ララはちょうど13歳を迎えたばかりでした。
ララ自身、自分は大人であると主張しそれを誇るのが最序盤のお約束でした。
 
しかし実際にはララがその事実を喜んでいるばかりでないコト明らかでした。
後の29話で判明するコトですが、ララは優秀な両親と兄に囲まれ劣等感に苦しんでいました。
そんな家庭環境に加え大人は失敗してはいけない、何でもそつなくこなさなければならないと言う価値観が合わさり、ララはその重圧に苦しむコトになってしまいます。
最も身近で頼るべき家族が問題の原因とあっては相談するコトもできません。
そもそも惑星サマーンが全ての意思決定をAIに委ねると言うAI依存文化の星なので、相談したところでまともに取り合ってもらえたかも怪しいところです。
そんな状況でも責任を果たさなかればいけないと虚勢を張って自分を奮い立たせていたと言うのが物語開始時点でのララの背景となります。
 
ララのイメージソング「ドキドキ☆La・La・Lun TOUR」そんなララに対して完璧で無くても良いとララの全てを受け入れてくれたひかるたちに感謝している様子が歌われています。
ドキドキ☆La・La・Lun TOURはイメージソングと言うだけあって羽衣ララと言う人物を理解する上で重要なフレーズが多数盛り込まれているので、是非とも聴いてほしい1曲です。

ここでララが成人直後と言う前提を踏まえてひかると出会った時点に話を戻します。
ただでさえ辛い状況下で与えられて使命はプリキュアを探すコト、引いては宇宙の危機そのものを救うコト。
その重責を果たさねばならないと言うプレッシャーの中で突如フワのワープで無理矢理連れてこられたのは宇宙の中でも辺境と言われる地球。
宇宙法と言語の違いから地球人とコミュニケーションを取るコトもできません。
さらにそこにノットレイダーの襲撃が来たと言うのだからその絶望の大きさは計り知れません。
この時点ではプリキュアを実際に見つけ出すコトも夢物語の状態でしたから、普通なら死を覚悟するしかないほどヒドい状況まで追い込まれたワケです。
法的には大人だったとしてもあくまで心身はひかるたちと同じ1人の少女、背負う運命としてはあまりに過酷です。
結果的にひかるがプリキュアとして目覚め、さらにそのひかるに導かれるようにララもプリキュアになり、この最初にして最大の危機は打ち砕かれるコトになります。
序盤こそ価値観の違いからケンカしたりしていたひかるとララですが、やはりこの出会いこそがララの1年を形作るにあたっての最も重要で尊い奇跡なのでしょう。
 
その後は他のプリキュアたちや学校の仲間とも仲良くなり、地球での生活にも慣れ順風満帆。
と言うように見えますが、実はそうではないコトがストーリーの中で見て取れます。
宇宙法により地球人に自分の正体を知られてはならなかったりロケットやフワたちの秘密を守るべく身を隠さなければならない状況も多く、ララは気の抜けない日々を送る必要がありました。
事実、まどかの父親のような人物がいたり、40話ではララの正体がバレた途端にそれまで仲良くしていたクラスメイトが手のひらを返してララを敬遠すると言う痛ましい事件も起きました。
先に挙げた家庭問題や大人としてのプレッシャーからも完全に解放され切ったワケではなく、それらの問題もまた心にのしかかってきます。
ひかるたちのおかげでララの心は随分と軽くなりましたが、決して全てが根本から綺麗に解決したワケではなかったのです。
その苦境が表現された最たる例が劇場版のUMAに激昂する場面です。
地球人の目をお構い無しに暴走するUMAに対して危険だと説教するララですが、ララはその自分で発した説教に対して涙を流してしまいます。
UMAへ感情をぶつけたコトにより心の奥底に押し込まれていた不安や苦しみまでが表に出てきてしまい自分が泣いてしまうと言う衝撃のシーンが羽衣ララと言う人物が置かれている状況を再認識させてくれます。
劇場版の中でもこのララの涙するシーンこそがクライマック以上に重要なシーンであると私は思っています。
 
そうした数々の苦難に立ち向かい、40話の悲劇さえも乗り越えたララはついにトゥインクルイマジネーションを手にするまでに成長し、プリキュアとして最後の戦いに臨むコトになります。
そして無事に宇宙の危機を救ったララを待っていたのはひかるたちとの別れでした。
ここで重要になるのはララたちが最終決戦に臨んだ時点ではまだ自分たちの別れの運命を知らなかったと言うコトです。
全てが終わったらプリキュアとしての力、即ちひかるとララを繋いでいた力が失われると言う事実は決戦の最中に発覚したコトです。
戦いが終わった時には既に時間はほとんど残されておらず、別れを惜しむコトもままならない状態でした。
それにも関わらず、ララは何の迷いも無くひかるたちと別れ惑星サマーンに帰るコトを選んだのです。
劇場版での最終局面、ララはUMAとの別れを拒みずっと一緒にいたいとワガママを言いました。
そのララが地球に残ってひかると一緒に過ごすと言う選択肢など無いと言わんばかりの即決でサマーンに帰ると言ったのです。
UMAへのワガママはララが先に挙げた大人になったコトによるしがらみを振りほどき自分の気持ちに正直になれたコトを示す喜ばしいシーンです。
そうしてララの物語の開始時点~劇場版に至るまでの成長を描いたシーンが今度は劇場版~物語終了時点に至るまでの成長を改めて描いてるコトに大変な衝撃を覚えます。

こうして羽衣ララと言う1人の少女の1年間の成長の全てがここに集約され、ひかるに伝えた最後の言葉「あり…がと…」として表現されたワケです。
ララが1年間頑張り続けてきたからこその衝撃と感動、涙せざるを得ませんでした。
以上
 

と言う感じで、つまりララはただ可愛いだけじゃなくて色んな苦難に立ち向かってすごく頑張ってきたんだよと言うお話です。
本当ララ大好きです。
初代から見続けてきてついに出会えた絶対的な推しキャラ、スタプリは最終回を迎えましたが、これからもずっと好きでい続けます。